前立腺肥大症について
前立腺はクルミ大の大きさで膀胱の出口にあり、尿道を取り巻いている男性特有の臓器で、精液の製造と排出(射精)という機能を持っています。
多くの男性は50歳を過ぎると、前立腺の内側部分(内腺)に良性腫瘍(腺腫)が発生します。この子宮筋腫のような良性の腫瘍(腺腫)が前立腺肥大症です(図2、写真1)。
前立腺肥大が大きく成長してくるとミカンの実のように発育し、中心にある尿道が圧迫されます(図2. 写真1)。その結果、排尿回数が増え、(特に夜間の排尿回数が増える)、排尿に時間がかかります。また、排尿の勢いが若い人に比べ弱く、尿の切れが悪くなり、排尿するときにお腹に力を入れないと出にくくなります。特に尿意を感じるとすぐ漏れそうになる症状(尿意切迫感)が出てくると危険信号です。
- 1. 薬物療法
- 初期の場合には有効です。肥大を大きく縮小させることはできないので症状の強い方は根治手術が必要です。
- 2. 高温度治療
- ラジオ波、マイクロウエーブ、レーザー、高周波や超音波で温めて組織壊死や神経受容体を破壊させる低侵襲性の方法です。ただ縮小効果が不十分なために再発率が高いという欠点があります。
- 3. 経尿道的前立腺切除術(TURP法)
- 尿道から電気メスで削り取る内視鏡手術で、普及している手術ですが、完全切除までは至らなく、再発も多くみられます。
- 4. 平岡式内視鏡手術
- 平岡がTURP法を完全切除ができるように改良した最も再発のない根治手術です。
府中腎クリニックは、独立行政法人国立病院機構 災害医療センターの教育関連施設に認定されています。
八王子東町クリニックは、東京医科大学八王子医療センターの教育関連施設に認定されています。